FX用語でよく登場するのが「スプレッド」。
スプレッド(spread)とは「広がり」や「幅」などと言う意味がありますが、FXでは売り値と買い値の差を意味しています。
多くのFX会社は、取引の手数料を設定していない会社がほとんどですが、実際はこの売りと買いの間に生まれる「スプレッド」を手数料としているのです。
「スプレッド」という言葉自体、あまり聞き慣れない用語だと思いますが、FXのスプレッドはトレードを行う際のコストに直接関わってきます。
FXの会社を選ぶ際や、取引を行う際にも重要になってくるのでしっかり覚えておきましょう!
ここでは、FXのスプレッドについて分かりやすく解説していきます。
この記事の目次
FXのスプレッドとは?買値と売値の差で取引手数料が変わる!?
FXのスプレッドとは、一言でいうと「買値と売値の差」のこと。
売買する際に、「売り値」と「買い値」に発生する為替レートの差であり、FX会社に支払う手数料という認識してもらって大丈夫です。
※FX【売り】(BID)と【買い】(ASK)の意味。
100円取引するごとに、0.3銭スプレッドが掛かるということ。
もし、ひと月10万通貨取引するトレーダーだったら100,000円×0.3銭=300円のコストが掛かるということになります。
スプレッドはFX会社によって設定している数字が違うため、よりスプレッドが狭いFX会社を選ぶことによって取引のコストを抑えることができます。
銭とpips
スプレッドの単位について、説明していきます。
基本的にスプレッドの単位には決まりは無く、会社によって「銭」と表記するところもあれば「pips」と表記するところもあります。
FX初心者の方からしたら一律の表記じゃないので混乱してしまいますよね。
「銭」を採用している場合は、通貨ペアが「外貨/円」に限った場合です。
通貨ペアが「外貨/外貨」の場合では「銭」で表現できず「pips」を使うことになります。
この場合は、ドルが基準となり、ドルの為替レートの最小単位は0.0001ドルなので、0.0001ドルが1pipsとなります。
単位を表でまとめてみたので参考にしてみてください。
「外貨/円」
pips | 銭 |
---|---|
0.1pips | 0.1銭 |
1pips | 1銭 |
10pips | 10銭 |
100pips | 1円 |
1000pips | 10円 |
5000pips | 50円 |
「外貨/外貨」
pips | 銭 |
---|---|
0.1pips | 0.00001ドル |
1pips | 0.0001ドル |
10pips | 0.001ドル |
100pips | 0.01ドル |
1000pips | 0.1ドル |
5000pips | 0.5ドル |
では、円/ドルの場合、300pipsはいくらになるでしょうか?正解は3円!
また、円/ユーロの場合の300pipsは、0.03ドルになります。
慣れるまでは桁の計算が難しいかと思いますが、だんだん慣れていくので安心してくださいね!
スプレッドには原則固定と変動がある!
FX会社には、原則固定スプレッドを採用しているところと、変動制スプレッドを採用しているところがあります。
原則固定スプレッドというのは、原則的に固定スプレッドを提供しているが、為替相場が大きく変動した場合のみ変動すること。
変動制スプレッドというのは、為替レートによって常に変動する可能性のあるスプレッドのこと。
原則固定スプレッドの会社は、スプレッドが一定の範囲内で定まっており、安定した利益を出せるのがメリットとなっています。
対して変動制スプレッドは、為替レートが変動した際にスプレッド幅も変わるので、FX取引のタイミングで広くなっていることもあるのでご注意を!
FX取引のコストを最低限に抑えるためにも、原則固定スプレッドを採用しているFX会社を選ぶことをおすすめしています。
差が広がるのはどんなとき?
スプレッドは変動制だけでなく、原則固定も変動します。
スプレッドが変動するのはどんなときなのか見ていきましょう。
流動性が低い時期
FXで取引が活発に行われているときを「流動性が高い」、反対に取引を行う人が少なくなり売買が成立しづらい状態を「流動性が低い」と呼びます。
取引する人が少ないということは、それだけ成約も少なくなり、FX会社が受け取るスプレッド(手数料)も減ってしまうということ。
そのため、FX会社はスプレッドを広げて証拠金を回収しようとする動きをとります。
【流動性が低くなる時期】
・年末年始、ゴールデン・ウィークなど、多くの人が休暇を取る期間
・ニューヨーク市場が閉じ、多くの国の為替市場が閉まる時間帯(日本時間の朝5時~8時)
この時期や時間帯は流動性が低くなってしまい、スプレッドの幅も広がるのでFX取引を行う際には気をつけましょう。
急な経済変動
重要な経済変動が発表された場合や、戦争、自然災害、大統領選挙などがあるとレートが大きく変動しやすいのですが、その際スプレッドも広がりやすくなります。
一気に市場が不安定になると、売りもしくは買いの注文だけが増えてしまうことになります。
こういった場合でも、売買の成立がしにくくなるためFX会社は一時的に損失の発生をカバーするためにスプレッドを広げるのです。
原則固定スプレッドのFX会社でも、こういった場合にはスプレッドが変動します。
なので、原則固定スプレッドだからと言って「スプレッドを確認しなくていい!」と言う訳ではありませんのでご注意を。
為替レートが大きく変動した際には、自分の口座のあるFX会社のスプレッドを必ずチェックしてください!
お得なFX会社の選び方!比較して見てみよう
スプレッドについて解説いたしました。
FX取引を行う際には、スプレッドは取引コストにかかわる大事なポイントになるのが分かったと思います。
低コストでFX取引を行うには
・狭いスプレッドの会社を選ぼう
・原則固定スプレッドの会社を選ぼう
コストをより抑えてFX取引を行いたい人は特に、FX会社が設定しているスプレッドを確認して口座開設を行うようにしましょう。
スプレッドが狭く、低コストなおすすめのFX会社は下記のページで紹介しています。